『空の絵本』
作 長田 弘
絵 荒井 良ニ
講談社(2011)
『あさになったので まどをあけますよ』
と同じく、見ているだけで癒されます。
まずは絵を眺めるのを楽しんで、読むのはその後、が個人的には好きです。
雨から始まります。
雨上がりの方が、単純な晴れより清々しく感じる気がします。
変化していく空模様。
だんだん、だんだん。
「だんだん」を時の経過だけでなく、雷の音にも使っていて、言葉遊びの要素もありました。
風雨や雷も、
雨上がりも、
葉の上のしずくも、
夕焼けも、
いちばん星も、
広がる夜空も、
大きなお月さまも、
どれも印象的…
好きなページは日によって変わりそう。
今日、一番好きなのは、空いっぱいの星たちのページ。
中表紙の絵を初めに見たとき、何の関係があるんだろう、と思ったのですが、星空のシーンとリンクしているんですね。
たくさんの物語を散りばめたみたいな星空だなあ。
終盤に大きな満月が出てくるのですが、なんだか鏡みたいに見えて、急に自分と向き合った感覚になりました。
ああ。そっか。
書きながら気づいたのですが、空模様って、心模様みたいですよね。
最後に鏡のように大きな月を前にして、「今日、どう感じた?」を思い出しながら…
だんだん、だんだん、
眠りにつきましょうか…。